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【緊急解説(第2弾)】円安ドル高までの流れを実況中継

※前回の【緊急解説】の第2弾です。円安ドル高までの流れを具体的にイメージされたい方は以下の記事もご覧ください。
kuyurota.hatenablog.com

前回の【緊急解説】でご紹介した円安ドル高(円暴落)までの流れをとても多くの方にご覧いただいたので、その後の状況も踏まえ第2弾を投稿します。

前回ご紹介した円安ドル高(円暴落)までの流れは、新型コロナウイルスというリスクにより号砲が鳴らされました。
早速金利を下げる余地のある米国が金利を下げて株価を下支えしようとしています。
これに対して日銀はどのように対応するのか。指をくわえて静観しているだけでは、円暴落までの流れがあっという間に進んでしまいます。
したがって日銀は株価を注視しながら「躊躇なく」施策を打ち続けなければなりません。
それによって円暴落までの流れを少しでも遅らせる必要があります。
そして、実際に日銀(またはその仲間たち)が早速3つの施策を打ちましたので、前回の円安ドル高(円暴落)までの流れの図を更新しました。

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円安ドル高までの流れ_ver.2

施策①:国債購入で金利抑制、円安を誘導!!
日銀は日経平均株価の暴落を誘発する「円高ドル安」を食い止めるため、円の魅力を下げる必要があります。
円の魅力を下げて円が買われなくなるように、日銀はまずは国債購入により資金供給を行いました。
日銀は確かに年中国債を購入していますが、それに加えて特別に増額して国債を市場から購入しました。
www.nikkei.com
資金供給により市中のお金をさらに余らせ、円の金利低下を誘導したのです。
金利は資金調達のコストとイメージするとわかりやすいです。お金が余れば資金調達のコストは低下し、だから金利は下がります。
こうして米国の金利下げによって相対的に円の魅力が高まりそうなところを、逆に円の金利を抑制し、円の魅力低下を狙いました。

施策②:GPIFが外国債保有割合を高める!!
GPIFとは平たく言うと、日本国民の年金を運用する機関です。
そのGPIFが国債保有割合を高めることを発表しました。
www.nikkei.com
GPIFの運用資産は160兆円を超えています。繰り返しますが、160兆円です。
この世界最大規模のGPIFが外国債保有割合を高めるということは、円からドルへとカネが流れることを意味します。
GPIFが保有する「円」で、「ドル」建ての外国債を買うのです。
つまり、円が売られ、ドルが買われ、その結果、円高ドル安の流れを食い止め、円安ドル高が進みます。
GPIFは外国債保有割合を高めることで、円高ドル安を抑制しようとしているのです。
※その他にも国内債券では利回り低すぎることから運用成績向上のために外国債割合を高めるという目的もあります。

施策③:株式(ETF)購入増額!!!!
日銀は日経平均株価暴落に対して思い切った施策を早速に打ってきました。
それが株式(ETF)の購入額の増額です。前回記事でも説明しましたが、日銀は年間6兆円の予算で国内株式(ETFという投資信託を通じて)を購入しています。
通常、その日の市場への影響も加味し、これまでは1日の購入額は約700億円が上限となっていました。
しかし、今回の暴落に対して日銀は1日に約1000億円の国内株式購入を行いました。
www.nikkei.com
この狙いはわかりやすく、ストレートに日経平均株価を支えること」です。
日銀は日経平均株価が19000円を下回ると評価損が発生します。
仮にそんなことが生じると、円暴落までの流れにおける大きな一歩を進むことになります。
日銀は何としてもこの19000円のラインを死守する必要があります。
19000円を死守するためには、市場に「このままだと19000円を下回ってしまうかもしれない…」と寸分も思わせてはいけません。
したがって、19000円からバッファを見て株価を下支えする必要があります。
感覚的に日経平均が20000円を割ると、いまにも19000円を割ってしまうような恐怖を市場は感じます。
なので、20000円が死守ラインとなります。加えて命綱が必要です。
万一死守ラインを超えても最後の悪あがきができるくらいの余地を残しておきたい。
そういった意味では、日経平均20500円が日銀の死守ラインだと思えてきます。
この日経平均20500円を死守するために、日銀は「どうせ死ぬなら」と特攻隊のように株式を購入し、株価を下支えします。
その結果が、今回の株式(ETF)購入増額です。

以上を踏まえて再度円暴落までの流れの図をご覧ください。

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円安ドル高までの流れ_ver.2

みなさまは、日銀は日経平均株価を死守して円暴落の流れを食い止められると思いますか?
それとも、日経平均株価はいずれ19000円を割り、円暴落の流れが加速すると思いますか?
どんな経済学者も証券アナリストも答えを知りません。
ただ一つ言えること、それは、リスクに備えて心と資産防衛の準備をしておきましょう、ということです。

その先の未来で日本がどう輝くかが大事だと思っています。
日本ガンバレ!!

※本記事にはつづき(第3弾)があります。こちらもご覧ください。
kuyurota.hatenablog.com